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2011/12/04 忘年演武会

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2011年倉本塾忘年演武会を終えて


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ケルティック・ウーマンのMay It Beが流れるなか、見山師範を含む3人の倉本塾塾生の方たちが、倉本成春師範考案の型をまるで舞を舞うかのように演武されている姿が、自分の未熟さに大きな衝撃を与えました。3人それぞれ別の型を演武し、合同の稽古はされていないのに、曲の終わりにピタリと同時に終わるという、それぞれの道を極めた3人だからこそなしえた演武だと思います。

9月中頃に見山師範から、12月4日の倉本塾忘年演武会で演武をするので手伝って欲しい、とお言葉を頂いたとき、自分にとって遥か雲の上の存在である盧山初雄館長とは兄弟弟子にあたられる倉本師範が塾長をされる倉本塾の演武会に参加することに対する喜びを感じました。しかし2か月半しか時間がないこと、全員が揃って稽古出来る時間も限られていることなどから、どこまで仕上がるのかという不安が同時に沸き起こりました。

それから毎週水曜日の稽古終了後に演武の稽古をすることになり、時には零時を過ぎることもありました。はじめは受け身もままならない自分でしたが、どうしたら上手く倒れるかを考えて動くと、不思議と次第に投げられる際の衝撃や痛みも無くなってきました。

10月の上旬には倉本塾にお邪魔し、倉本師範より直接指導を受けることができました。倉本師範はとても優しく指導して下さいましたが、ひとたび術のお手本をされると、受け身が多少上手くなっているつもりの自分でしたが、ほとんど力を入れないふわりとした倉本師範の動きとは対照的にドスンと尻もちをつかされ、痛い思いをしながらも術の見事さに感動を覚えていました。また倉本師範からさわり程度だったとは思いますが、いくつかの理論もご披露頂き、このような貴重な時間を与えて下さった見山師範には感謝の気持ちでいっぱいです。

倉本師範の指導をビデオ撮影し、動きを確認しながら道場での稽古を続け、メンバーに阪本先生が加わり、本番2日前に再度倉本塾を訪れて、倉本師範に最終の指導を頂いた際には数回の演武をした後に合格点を頂け、全員一安心したのではないかと思います。

その時倉本塾長が見山師範に「君は年々カラダが良くなってきてる。足腰の練(ねり)といい50歳を目前にしてよく鍛練しているな。」と仰った言葉がとても印象的でした。

本番当日は見山師範、阪本先生、小林先輩と一緒のおかげか、何度も稽古を積んだおかげか、不思議と整列した際には緊張はありませんでした。いざ演武が始まるとテンションは最高潮に達しましたが、同時に冷静に演武をしている自分がいました。夏祭りのような演武とは違い、TVなどで拝見する日本を代表する有名武道家・格闘家の方たちの前での演武ですので、当然反省はいくつかありますが、それは今後の自分の中での課題です。

先月福島を訪れたブータン国王は被災地の子どもたちに、ブータンの国旗にも描かれている竜について、竜は私たち一人一人の心の中にいて「経験」を食べて成長する、だから私たちは日増しに強くなる、と話していました。今回のこの宝物のような「経験」を自分の中の竜が食べてくれたことと信じて、今後も精進を続けます。

最後にこの貴重な「経験」を下さった見山師範、演武と稽古をご一緒して頂いた阪本先生、小林先輩、途中まで稽古をご一緒して下さった三田先輩にはとても多くのことご教示頂き、厚く御礼を申し上げます。押忍。

見山道場準指導員 高橋俊介

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